早稲田大学シンポジウム [2007.10.19]

 早稲田大学アジア研究機構は、同大学の創立125周年を記念し、10月15日と16日の2日間にわたって国際シンポジウム「東アジア共同体をめざして-発展と協調の新地域形成のために-」を開催した。
 当日は、前韓国外相の韓昇洙氏による基調講演「東北アジアの統合をめざして」やハーバード大学教授のエズラ・F・ボーゲル氏による記念講演「新地域をつくるための東アジアの努力と課題」に加えて、「東アジア共同体をめぐる対抗と調和」「ASEANと東アジア共同体」「東アジア共同体構築と民主主義」「地域公共財から地域共同体へ」の4セッションが開かれた。
 パネリストを務めたのは、前ASEAN事務局次長のウィルフリド・V・ビラコータ氏やタマサート大学教授のナクハリン・メクタライラット氏、香港大学教授のリチャード・フー氏、東京大学教授の山影進氏、オーストラリア国立大学のアンドリュー・マッキンタイヤ氏など関係各国の研究者。
 東アジア共同体の形成に向けてASEANの役割や規範はどのような位置付けにあるのか、民主主義制や権威主義制などの政治体制の違いが共同体に与える影響、域内に残る歴史問題とナショナリズムなど幅広い観点から問題提起が行われ、フロアも巻き込み活発な議論がかわされた。

(玉懸光枝)

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