IDEAS公開講座「はじめての国際開発論」開催のお知らせ

(独)日本貿易振興機構 アジア経済研究所開発スクール(IDEAS)から、
東京で当スクールが開催する講座をご案内いたします。

なお当スクール(http://www.ide.go.jp/Japanese/Ideas/index.html)は、
第28期日本人研修生を募集いたします。
(応募期間:2017年5月1日から5月29日まで)

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イデアス公開講座「はじめての国際開発論」
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イデアス(IDEAS)は、援助関係機関、開発コンサルタント、NGO、企業などにおいて、
すでに実務に携わっていらっしゃる方や、将来的に開発専門家を志望される方を対象に、
国際開発に関わる諸問題を題材とした実践的な講座を開催します。

受講をご希望の方は、下記申込み事項にご記入の上、ご返信ください。

 

【開催日時】
2017年4月22日(土曜)~4月23日 (日曜)
4月22日(土曜) 10:30-16:30(受付時間10:00-)
4月23日(日曜) 10:30-17:20(受付時間10:00-)

【会場】

JICA東京 4階 セミナールーム411
(最寄り駅:京王線幡ヶ谷徒歩8分または小田急線代々木上原徒歩12分)
※JICA本部(東京都千代田区二番町)ではございませんのでご注意願います。

【テーマ】
「はじめての国際開発論」

【定員】
両日とも80名(申込受付順)

 

【プログラム】(講義の概要については、末尾の説明をご覧ください)

●4月22日(土曜)

10:30-10:50 開催挨拶・イデアス紹介

コース1『今、国際開発に何が起こっているか?経済の視点』
10:50-12:20 セッション1「開発経済学と国際援助潮流」(山形辰史)
13:20-14:50 セッション2「開発の成果を測る:所得、人間開発指数と貧困・不平等指標」(山形辰史)
15:00-16:30 セッション3「国際価値連鎖:グローバルな生産分業と途上国企業」(川上桃子)

 

●4月23日(日曜)

コース2『今、国際開発に何が起こっているか?法律・政治・社会の視点』
10:30-12:00 セッション1「法制度改革支援:先進国による押しつけか?」(佐藤創)
13:00-14:30 セッション2「紛争はなぜ起こるのか:平和のための開発」(武内進一)
14:40-16:10 セッション3「誰のためのSDGs?誰のための援助?」(佐藤寛)

16:20-17:20 総合討論
受講者参加型討論「言い足りないこと・聞き足りないこと」
登壇者:佐藤寛、武内進一、山形辰史

 

【講師】
山形辰史(ジェトロ・アジア経済研究所 上席主任調査研究員、IDEAS事務局長/教授)
川上桃子(ジェトロ・アジア経済研究所 主任研究員、IDEAS教授)
佐藤創(ジェトロ・アジア経済研究所 主任研究員、IDEAS教授)
武内進一(ジェトロ・アジア経済研究所 上席主任調査研究員、IDEAS教授/東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター・センター長)
佐藤寛(ジェトロ・アジア経済研究所 上席主任調査研究員、IDEAS教授)

 

【使用言語】
日本語のみ

 

【参加費】

下記のとおりコース毎の料金です。なお23日午後の受講者参加型討論・質疑応答はコース1、2のいずれかを受講された方であればご参加いただけます。

1日のみ参加:2,060円(一般)、1,550円(アジ研賛助会正会員・個人会員、ジェトロメンバーズ(農水産情報研究会含む)、学生)

2日間参加:4,120円(一般)、3,100円(アジ研賛助会正会員・個人会員、ジェトロメンバーズ(農水産情報研究会含む)、学生)

 

* 受講申込は、以下の項目に必要事項を記入後、メール(goideas@ide.go.jp)、
またはFAX(043-299-9728)にて弊所事務局にお送りください。

* 東日本大震災により被害を受けられた全国の中小企業者様(中小企業基本法に定める企業様)
または中小企業団体様(主として中小企業で構成された法人格を有する団体で、
個別の法律に基づき設立された組合等)で、
事業所または主要な事業用資産が損壊した旨の証明書(「羅災証明書」または「被災証明書」)を
市町村等から受けられている方(証明書をお持ちの個人の方を含む)は、
お申し込み時にスキャンいただいた証明書データも併せてお申し込み願います。

* 受付順に、折り返しご請求額、振込先等をお知らせしますので、
4月19日(水)までに銀行振込にてお支払いください。
(恐れ入りますが、振込手数料は各自ご負担願います)。
念のため、当日は銀行振込票控えをご持参ください。
領収書が必要な方は、その旨お知らせ願います。

* 受講票は、ご入金確認後、電子メールにて送付いたします。

* 定員に達した場合には、期日以前に締め切らせて頂く場合がございます。

* お振込みいただいた受講料は、今回の講座に欠席された場合であっても、
ご返金できかねますのでご了承ください。

* 当日現金での支払いはお受けいたしかねますので、予めご承知おきください。

 

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1.受講希望コース

□ 4月22日(土曜)
コース1『今、国際開発に何が起こっているか?経済の視点』
10:50-12:20 セッション1「開発経済学と国際援助潮流」(山形辰史)
13:20-14:50 セッション2「開発の成果を測る:所得、人間開発指数と貧困・不平等指標」(山形辰史)
15:00-16:30 セッション3「国際価値連鎖:グローバルな生産分業と途上国企業」(川上桃子)

□ 4月23日(日曜)
コース2『今、国際開発に何が起こっているか?法律・政治・社会の視点』
10:30-12:00 セッション1「法制度改革支援:先進国による押しつけか?」(佐藤創)
13:00-14:30 セッション2「紛争はなぜ起こるのか:平和のための開発」(武内進一)
14:40-16:10 セッション3「誰のためのSDGs?誰のための援助?」(佐藤寛)

□ 4月23日(日曜)
16:20-17:20 総合討論  ※総合討論のみの参加はお受けしかねます。

 

2. 受講される方について

お名前:
フリガナ:
所属先(会社/学校名等):
部課署/お役職名:
ご連絡先:□ご自宅 □所属先
ご住所:〒
Tel:
Fax:
E-mail:

区分: □一般  □アジ研賛助会員  □ジェトロメンバーズ  □学生
(※学生の方は当日受付にて、学生証または通学定期券のご提示をお願いいたします。)

※下記証明書をお持ちの方は、証明書コピーも併せてご提出願います。
□罹災証明書  □被災証明書

※ご記入いただいたお客様の個人情報は、ジェトロ個人情報保護規定に則り厳重に管理し、
本セミナーならびにアジア経済研究所事業運営以外の用途に使用することはありません。
また、個人情報は正当な理由なく第三者への開示、譲渡及び貸与を行うことは一切ありません。
個人情報保護管理責任者 国際交流・研修室主幹 Tel. 043-299-9562

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お問い合わせ先

ジェトロ・アジア経済研究所 開発スクール事務局
Tel:043-299-9562 FAX:043-299-9728
E-mail:goideas@ide.go.jp

【主催】
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所

 


【イデアス公開講座「はじめての国際開発論」講義の概要】

 

4月22日(土曜) コース1 今、国際開発に何が起こっているか?経済の視点

 

10:30~10:50 開催挨拶・イデアス紹介

講師:山形辰史(やまがた たつふみ)
10:50 – 12:20(セッション1:開発経済学と国際援助潮流)
開発経済学は、第二次世界大戦後、その時々の国際事情を反映して変化を遂げてきました。
一方、国際援助潮流も、開発経済学の変化と絡み合いながら、
ミレニアム開発目標、援助協調、持続可能な開発目標(SDGs)に代表される展開を見せてきました。
外部要因として、新興ドナーの登場も、国際援助潮流に大きな影響を与えました。
そして、それらと並行する形で、日本の援助政策も変化し、
2015年にはODA大綱が開発援助大綱に改定されました。
このセッションでは、開発経済学の変化と、国際援助潮流、日本の援助政策を回顧し、
国際開発の現状を評価します。

 

講師:山形辰史(やまがた たつふみ)
13:20 – 14:50(セッション2:開発の成果を測る:所得、人間開発指数と貧困・不平等指標)
一転してセッション2は、指標や統計について議論します。
近年の国際開発の潮流の一つは、成果主義ですが、
ミレニアム開発目標(MDGS)のみならず、持続可能な開発目標(SDGs)においても、
開発目標に反映された「成果」を達成するための数値目標が重要視されています。
伝統的に一人当たり所得が開発指標として用いられてきましたが、
その欠点を克服する目的で人間開発指数が作成されました。
貧困削減という目標達成のためには、貧困者比率、貧困ギャップ比率、二乗貧困ギャップ比率が用いられています。
さらには、不平等度指数としては、ジニ係数も多用されています。
これらの指標について、講師らが収集した、フィリピンの障害者の家計調査のデータを用いて、講義します。
用いるフィリピン障害者の家計調査データ(エクセル・ファイル)を受講者に事前に送付し、
受講者自身が指標を算出できるよう、講師が手ほどきします。

 

講師:川上桃子(かわかみ ももこ)
15:00 – 16:30(セッション3:グローバルな生産分業と途上国企業)
セッション3では、産業と企業の視点から、グローバル化と開発途上国の発展について考えます。
過去数十年のアジアの急速な経済発展は、産業のグローバル化の進展、
とりわけ国境を越えた産業内分業の拡大・深化と軌を一にして実現したものでした。
本セッションでは、国境を越えた分業体制をとらえる分析視点である
「国際価値連鎖論」について解説したうえで、
台湾をはじめとする東アジアの産業の事例に沿って、
国際価値連鎖のなかの途上国企業の成長を左右する要因について考えます。

 

4月23日(日曜) コース2 今、国際開発に何が起こっているか?法律・政治・社会の視点

 

講師:佐藤創(さとう はじめ)
10:30 – 12:00(セッション1:法制度改革支援:先進国による押しつけか?)
とくに1990年代から、世界経済機関や先進国により、
開発途上国の法制度改革を支援する動きが活発化し、
今では援助の一つの分野として定着したように観察されます。
このことは、開発途上国にどのような変化をもたらしているのでしょうか。
本セッションでは、どのような主体による法改革支援が展開されているのかを確認しつつ、
どのような内容の法改革を支援するものなのか、
またそもそもなぜ法制度改革支援が広く展開するようになっているのか、
といった問題を掘り下げて考えてみたいと思います。

 

講師:武内進一(たけうち しんいち)
13:00-14:30(セッション2:紛争はなぜ起こるのか:平和のための開発)
冷戦終結以降、安全保障と開発とが相互に接近したと言われます。
武力紛争はどこで起こるのか。何がその原因なのか。どうすればその抑止が可能なのか。
こうした問いは開発の分野できわめて重要になっています。
本コースでは、アフリカを例にとって武力紛争の特徴やその原因を解説し、
平和構築に向けた近年の政策とその課題をお話しします。

 

講師:佐藤 寛(さとう かん)
14:40 – 16:10(セッション3:誰のためのSDGs?誰のための援助?)
2016年から、世界は持続可能な開発(SDGs)に向けた取り組みを開始しました。
「我々の世界を改変する(Transform)」合言葉にするこのSDGsは、
地球環境を損なうことなく貧困をなくするために、日本自身の変革をも求めるものです。
一方途上国の開発支援のためには、国際機関やNGOなどの善意の活動だけでは不十分で、
民間セクターの知見や資金も合わせて投入する必要があるという認識が高まっています。
マイクロファイナンスをはじめとして、フェアトレード、BOPビジネス、「物語付き販売(CRM)」などの「募金デリバティブ」も続々と誕生し、
さらには社会的ビジネス、社会的投資というカテゴリーも存在感を増しています。
こうした動きを支えるのは、最終的には先進国に住むわれわれ一人ひとりです。
私たちはODAの納税者として、投資家として、消費者として
「グローバル・バリューチェーン」の最下流にいます。
このグローバル・バリューチェーンを介した、
私たちと途上国の人々のつながりについて考えて見ましょう。

 

総合討論 登壇者(佐藤寛、武内進一、山形辰史)
16:20 – 17:20(受講者参加型討論・言い足りないこと・聞き足りないこと)
受講者の皆様と講師陣が双方向で、言い足りなかったこと、聞き足りなかったことについて議論します。積極的なご参加をお待ちしております。