Vol.7 ジョン・ウッド氏と渋谷でチャリティーイベント開催

米国の非営利団体「Room to Read」の公認大学生チーム「U-Lead」のメンバーの一人、 日本女子大学4年の渡辺ともみさんのレポートです。

61万円の資金を収集
「The First Step~ネパールの子どもたちに図書室を!」と題するイベントを2009年11月30日に渋谷で開催しました。主催は開発途上国の教育支援を展開する米国の非営利団体「Room to Read」の理念や活動に共感を抱く大学生17人が立ち上げた「U-Lead」。イベントでは、ネパールの現状紹介に始まり、アーティストによるライブやトークショー、「Room to Read」の創設者ジョン・ウッド氏もスピーチを行い、抽せん会では400枚近くの抽選券を販売しました。
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当日は217人の来場者が参加して会場は大いに盛り上がり、61万2,000円の資金が集まりました。この収益の一部はRoom to Readに寄付され、同団体のマッチング・グラントというシステムを通じて、ネパールで2カ所の図書室と7人分の女子奨学金(1年間分)として活用されます。

きっかけは1冊の本
私がこの活動に参加したのは、社会起業家、ジョン・ウッド氏の『マイクロソフトでは出会えなかった天職』を読んで感銘を受け、Room to Readに連絡したのがきっかけです。同団体の活動先の一つであるネパールを訪れ、雄大な自然と人々の温かさに触れました。そして帰国後、Room to Read東京チャプターの学生チーム結成に誘われ、U-Leadのメンバーになりました。

U-Leadは、「Raising Awareness」をスローガンに、途上国の子どもたちの現状を日本の学生に伝え、学生の社会貢献に対する意識向上を目指しています。他の先進国に比べてチャリティー文化の根付いていない日本の現状を踏まえ、途上国の子どもたちに教育の機会を与え貧困から救うだけでなく、一人でも多くの学生に社会貢献活動を身近に感じてほしい、と活動しています。

今回のイベント開催に当たっては、学生が楽しみながら社会貢献に関われるようにと、エンターテインメント性の高い内容を企画。出演アーティストや協賛企業を探すなど日夜準備に奔走しました。そうした中、心強かったのは共感してくれるアーティストや企業の方々の協力です。社会も今、私たちのような活動を受け入れ支援してくれる環境にあると感じました。

学生ならではの社会貢献
1冊の本に始まり、実際に行動を起こした結果、私たちのイベントに本の著者であるジョン・ウッド氏が来てくれ、図書室を建てる資金が集まるという大きなことを成し遂げることができました。

これを機に学生からの問い合わせが増え、今後はより多くのメンバーとともに活動を拡大する予定です。Room to Readが実施するプログラムへの寄付と啓発活動を目的に、年3回の頻度でチャリティーイベントを開催するほか、小学生から高校生までの日本の子どもたちが社会貢献活動に参加できるような協働型のプロジェクトを考案・実施していきます。

将来は学生支部を全国に広げてネットワークを広げ、日本の大学生に影響を与える存在でありたいです。今後も新しいことにチャレンジしていきたいと思います。
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